基本的に劇場版名探偵コナンは、原作を追っていない人でも楽しめます。
2023年に公開された『黒鉄の魚影』もそうです。
とは言え、原作の流れを理解していたほうが圧倒的におもしろいですよ!
名探偵コナンの主軸は「黒の組織との戦い」。
『黒鉄の魚影』は劇場版シリーズ史上初の興行収入100億円突破作品。
観ないと勿体ないくらい、良作です。
だからこれを機に、コナンから一時離れてしまった人も、戻って来てほしいです!!
黒鉄の魚影を存分に楽しむための事前知識として絶対に欠かせないのは以下の3つ。
登場人物の、
- プロフィールを把握する
- 立場や思惑について知る
- 「知っている情報」と「知らない情報」を整理する
ことです!
そして、本作『黒鉄の魚影』で特に重要な人物を3人あげるとすれば、
- 灰原 哀(本作のメイン人物なので言わずもがな)
- ベルモット(ガチ組織メンバーで過去に何度も灰原の命を狙ってきた)
- キール(組織メンバーだがホントの正体はCIAのノック(スパイ)でコナン側(コナンや灰原の味方)の女性。)
の3人。
よって登場人物のなかでも、この3人のことは特に!要要要チェックです!
しかし、『黒鉄の魚影』のための予習(&復習)記事を書いたら超長くて濃い内容になってしまったので、全部で4パート(4記事)に分けました(この記事がその内の1記事目です)。
ちなみにこれら4パートの記事は全て、
・単行本103巻まで
・アニメ第1079話『黒ずくめの謀略(正体)』(2023年4月9日放送)まで(※単行本100巻に収録されている)
・公式が公表している内容
にふれています。
これらのネタバレを見たくない人はこのタイミングでフェードアウトすることをオススメします(特にアニメ派の人はご注意を)。
※キャラクターの色使いについて※
男性=文字の色が青
女性=文字の色が赤
コナン(と灰原)の味方=オレンジ下線
コナン(と灰原)の敵=きみどり下線
性別不明(映画公開前は不明)のピンガ=文字の色つけ無し
現役黒の組織のメンバー=斜め書体&文字サイズが大きい
例1)キール →女性なので赤文字、現役組織のメンバーなので斜め書体&文字サイズが大きい、しかし現役組織のメンバーでありながらコナンの味方なので下線はきみどりではなくオレンジ
例2)赤井秀一=(沖矢 昴/ライ) →男性なので青文字、現役組織のメンバーではないので斜め書体ではなく、文字サイズも通常、コナンの味方なのでオレンジ
(なんだか逆に分かりにくくなってしまっているような気もするので、色分けについては把握したい人だけ注力して見てください!(笑))
それでは、スタート!
『黒鉄の魚影』の登場人物
登場人物全員は以下の通り。
・主人公の「江戸川コナン/工藤新一」
・そのガールフレンド「毛利蘭」
・本作のメイン人物で元組織メンバーのシェリー=宮野志保こと「灰原 哀」
・蘭の父親で眠りの小五郎で有名な私立探偵、「毛利小五郎」
・蘭・新一と同級生で幼馴染の「鈴木園子」
・工藤邸の隣の家に住む発明家で、幼児化したコナンと灰原を最初に保護してくれた心強い味方「阿笠博士」
・小学生の姿になった灰原 哀とコナンのかけがえのない友達・クラスメイトである、少年探偵団のメンバー、「吉田歩美」/「円谷光彦」/「小嶋元太」
・警視庁捜査一課強行犯三係に所属する警察官から3人、「目暮十三」/「白鳥任三郎」/「佐藤美和子」
・赤井とともに普段は日本で黒ずくめの組織を追うFBI捜査官から3人、「ジェイムズ・ブラック」/「ジョディ・スターリング」/「アンドレ・キャメル」
・警視庁公安部の公安警察官で階級は警部補、安室こと降谷 零の直属の部下「風見裕也(かざみゆうや)」
そして、本作オリジナルキャラクターから、
・パシフィック・ブイの局長、「牧野洋輔(まきのようすけ)」
・パシフィック・ブイのエンジニア4人、「直美・アルジェント」/「グレース」/「レオンハルト」/「エド」
・八丈島の観光船船長、「丑尾寛治(うしおかんじ)」
・ユーロポールの捜査官で、ドイツのフランクフルトにあるネットワークセンターの管理者の一人である「ハンス」
・ユーロポールの捜査官で、FBIのジョディと友人。ネットワークセンターに侵入したピンガの目撃者「ニーナ」
・黒ずくめの組織のメンバーで、わかっていること情報は髪をコーンロウに編み上げているということだけ、「ピンガ」
・「赤井秀一=(沖矢 昴/ライ)」
・「黒田兵衛(くろだひょうえ)」
・黒の組織から以下9名「ラム」/「ジン」/「ウォッカ」/「ベルモット」/「キール」/「キャンティ」/「コルン」/「バーボン」/そして本作で登場「ピンガ」
※バーボンは安室透(あむろ とおる…本名は降谷 零で公安警察のスパイ)
※キールの本名は本堂瑛海(ほんどうひでみ…CAIのNOC(スパイ))
→つまり9名のうち、オレンジ下線の「バーボン」と「キール」は潜入捜査官であり、組織メンバーからすると「裏切り者」である2人。(ちなみにジンはスパイのことを「鼠」と表現し、発見し次第すぐ抹殺しようとする)
※ボスである「あの方」は直接登場はしないので数に入れていません
※過去劇場版作品の「アイリッシュ」と「キュラソー」、かなり前に原作で登場した「ピスコ」と「テキーラ」もチラっと登場するシーンがあるので、この4人のなかにお気に入りのキャラクターがいる方はお楽しみに!
コナンについて詳しい人は思ったはずです、「え!原作の重要人物めちゃ出てくるじゃん。」と(笑)
そうなんですよね。
今回は原作をずっと追っている人が歓喜する場面が随所にあったところもとっても良かった……!
登場人物のプロフィール
前項でお伝えした登場人物のなかで、特にしっかり把握しておいた方が良いキャラクターのみ、詳細に解説していきます。
本作は黒の組織との対決編なので「(現役)組織メンバー」と「そうでないメンバー」でわけました。
また、必ずしも「(現役)組織メンバー」=「コナン側の敵」ではないのでご注意を(そこがコ名探偵コナンのおもしろいところ!(笑))。
(現役)組織メンバー「ではない」メンバー
灰原 哀=宮野志保/シェリー
元黒ずくめの組織のメンバーでコードネームは「シェリー」。
組織内のポジションは科学者(研究員)。
本名は宮野志保。
両親も組織でAPTX4869を開発していた研究員だったが、彼女が生まれた直後に事故死した。
組織の手でアメリカ留学など英才教育を施された後、日本に戻りAPTX4869の開発を引き継いだ。
姉の宮野明美(組織のメンバーで末端構成員)をジンに殺害されたことと、自身が開発中の薬(APTX4869)を勝手に人間に投与されたことで組織に対して嫌気がさして反抗、その結果監禁される。
死を覚悟で自ら隠し持っていたAPTX4869を服用し、体が幼児化する。
その後、同じ境遇に遭った工藤新一の元へ向かう途中で倒れていたところを「阿笠博士」に保護される。
宮野明美
「灰原 哀=宮野志保/シェリー」の実の姉。
幼い頃に両親を亡くした灰原にとっては唯一のかけがえのない肉親だったが、ジンに殺害され今はもう亡き人に。
組織にいた頃はコードネームが与えられていない末端構成員だった。
黒田兵衛(くろだ ひょうえ)
警視庁捜査一課で実際に捜査を指揮する管理官の1人。
強行犯三係も担当する。
階級は警視。
かつてはその正体が組織のNo.2「ラム」ではないかと疑われていた人物の1人。
過去に大きな事故に遭い、右目を負傷したと言われているが、コナンは組織が絡んでいるのではないかと推測している。
また、安室さんの上司であることを匂わせるシーンが過去に度々あったため、コナン読者のなかには「公安警察の裏理事官(公安警察の人で安室さんより上の人)」と推測している人が多いという現状。
単行本第102巻FILE.10「扉の先の真実」内の描写で、コナンも、黒田は味方であると認識していることが判明(この回のアニメは2023年12月21日時点でもまだ放送されていません)。
赤井秀一=(沖矢 昴/ライ)
黒ずくめの組織を追うFBI 捜査官で凄腕のスナイパー。
その狙撃レベルは、組織のスナイパーであるキャンティとコルンと比較しても「格別に」上とされている。
かつては組織にFBIとして潜入捜査をしており、そのときは「ライ」 という コードネームを与えられていた。
キール再潜入作戦の際は来葉峠で自らを殉職したことにし(偽造死)、その生存を母や妹にも秘密にしている。
現在は大学院生の「沖矢 昴」に変装し、FBI捜査官として捜査活動をしている。
コナン達の心強い味方 。
キール=(水無怜奈/本堂瑛海)
表(おもて)の顔は日売テレビのアナウンサー、水無怜奈。
ある事件をきっかけに組織のメンバーだと悟られてFBIに囚われた。
このことによりその正体が組織に潜入しているCIA諜報員であることと、本名は「本堂瑛海」であることが判明。
コナンと赤井の作戦で組織に再潜入することに成功(赤井を殺したことにした偽装死作戦)。
しかし組織からはまだ完全には信用されていない。
隙を見てコナンや赤井達FBIに貴重な情報を提供してくれる大事なキーパーソン。
イーサン・本堂
上のキール=(水無怜奈/本堂瑛海)の父親で、同じくCIAの諜報員。
親子でともに組織に潜入し活動していたが、ある事件で娘・キールが組織にスパイばれしそうになったところ、自決し娘を庇って殉職。
娘には自分が殺したことにするよう指示していた。
これにより娘・キールはスパイばれすることなく、さらに組織内で出世することに成功する。
(現役)組織メンバー
烏丸蓮耶(からすま れんや)
黒の組織のボス。
半世紀前に謎の死を遂げたとされる大富豪。
もしも生きていれば「140歳」近い年齢となっている。
ボスのメールアドレスは七つの子のメロディーになっている。
性格についてはベルモット 曰く、「慎重居士で、石橋を叩きすぎて壊しちゃうタイプ」らしい。
組織の実行部隊の幹部メンバーであるジンが「あの方(ボス)からの命令だ」と言ってメンバーに情報共有している場面が多々あることから、ジンのことは信頼しているようだ。
ラム
組織のNo.2でその命令は「絶対」。
直接会えるのは組織メンバーのなかでも限られた人物のみで、メンバーのほとんどにその正体を秘密にしている(ジンだけは会ったことがあり、どこで何をしているかを把握しているらしい)。
ウォッカ曰く、「現在は顔を変え、『ふざけた名前』を名乗って行動中らしい」が、 コナンや赤井達はその正体をまだ知らない「ということになっている」(先日2023年4月9日放送のアニメ第1079話※で視聴者はラムの正体を把握)。
葉巻の愛好家。
片目は過去に何かの事故に遭って負傷し、義眼である(何の事故なのかは現在(本作公開直前)も原作で明らかになっていない)。
※アニメ1077話~「黒ずくめの謀略(全部で3週間)/単行本100巻FILE.3(血染めのID)~FILE.8(RUM)をチェック!
現在はamazon(kindle/電子書籍版)でのみ販売されています(※2023年12/30時点)
名探偵コナン(100) (少年サンデーコミックス)
ジン
実行部隊を率いる組織の中心メンバー。
工藤新一に開発中の薬・APTXを飲ませて幼児化させた張本人。
長髪で銀髪の左利き。
組織のボスと直接連絡を取り合うことができるくらいにボスからの信頼が厚い。
冷酷非情で組織の活動を妨害するものは一切許さない。
たとえ組織に貢献したメンバーであっても「ミスを犯した者」や「裏切り者」と判断したものは 完全に排除する。
長年組織のボスに仕えていた「ピスコ」ですらたった一度のミスでその命を奪った(ボスからの命令ではあったが、全く躊躇しなかった)。
また、同じく組織のメンバーである「ベルモット」や「キール」、「ウォッカ」に銃口を向けたこともある。
組織から抜け出した「灰原ことシェリー」のことは執拗なまでに行方をおってきたが、ベルツリー急行※で爆死したと思っている。
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ウォッカ
ジンのことを「兄貴」と呼んで慕っており、 共に行動していることが多い。
ジン以外のメンバーのことを信用していない節がある。
組織への忠誠心は不動。
体格の良さとは裏腹に武器類ばかりでなくあらゆる乗り物の操縦や情報機器の扱いが得意。
また交渉役もこなせて、ベルモットとまではいかないものの変装スキルも高い。
原作中では時折ヘマをやらかす姿を見せており、それ故にジンからは完全に信頼しきってもらえておらず、危ういところを何度かジンに救ってもらったことがある。
とはいえ、ジンとともに行動するメンバーなだけあって非常に有能な組織の人材。
ベルモット
「千の顔を持つ魔女」の異名を持つ変装の達人。
表向きはハリウッド女優の「クリス・ヴィンヤード」。
またその母で元女優の「シャロン・ヴィンヤード」に変装して活動していた。
(ややこしいが詳しく話すと長くなるので今回は省略)
工藤新一の母・ 有希子とは 親友だったこともあり、過去にアメリカに遊びに来た新一や蘭と会ったことがある。
またコナンと灰原の正体を知りながらなぜか組織には報告をしていないという謎の多い女性。
組織のボスのお気に入りで、組織内の探り屋「バーボン」の情報によると、ボスと何かしらの深い関係があるようだ。
バーボン=(安室 透/降谷 零)
情報収集に優れた組織の「探り屋」。
表の顔は私立探偵の安室透で、小五郎に弟子入りし毛利探偵事務所の下の喫茶ポアロでアルバイトをしている。
ベルツリー急行で自らが組織のメンバー、「バーボン」であると明かす(※)。
またこの事件の際にバーボンとベルモットは、「シェリーが爆死した」と組織に報告している。
その後も赤井秀一の死の真相に迫るなど 探り家の本領を見せつけるが、本当の彼の正体(真の姿)は公安警察の潜入捜査官・降谷 零。
親友の「諸伏景光=スコッチ」の死のことで赤井とは確執がある。
※こちらも先述した、アニメ第701話~『漆黒の特急(ミステリートレイン)』(全部で4話)/単行本78巻FILE.1『ミステリートレイン【発車】』~FILE.8『ミステリートレイン【終点】』をチェック!
キャンティ
組織の凄腕女性スナイパー。
スナイパー 仲間の「コルン」とともに活動することが多い。
下品な言葉遣いと左目の蝶のタトゥーが特徴。
スナイパー 仲間の「カルバドス」が ベルモットに利用されて死んだことから、 彼女のことを「あの方のお気に入りでなければ殺すのに」と言う程憎んでいる。
コルン
「キャンティ」に劣らない凄腕のスナイパー。
そしてキャンティと同じく、「狙撃」という行為を楽しんでやってしまう危険なタイプ。
ベルモットのことは キャンティと同じ理由から嫌っている。
よく喋る下品な口調のキャンティとは対照的に寡黙な性格のため、監視役としてうってつけで、そんな素質をかわれてラムからの命令受けたこともある。
キュラソー/アイリッシュ(劇場版オリジナルキャラクター)
キュラソーは「純黒の悪夢」に、アイリッシュは「漆黒の追跡者」に登場した組織のメンバー。
キュラソーはNO2.「ラム」の「右腕」と言われており腹心である。
高い身体能力と生まれつき脳に損傷があり、並外れた記憶能力を持っている情報収集のスペシャリスト。
しかし最後は少年探偵団とともに過ごすなかで心変わりしていき……。
アイリッシュは、組織のNOCとして捜査官に扮し警視庁に潜入していた。
故ピスコ(ジンに殺害された)を父親のように慕っていた。
ゆえにジンのことを憎んでいる。
ピスコ/テキーラ
ともに原作中で既に死亡している組織メンバー。
ピスコは長年あの方に仕えていたが、たった一度のしくじりにより、あの方からの命令を受けた冷酷非情なジンによって殺害された。
テキーラは何かミスをしたわけではないが、原作中で不運な事故に遭い死亡。
ピンガ
キュラソー亡き後、ラムの側近(片腕)として活動している正体不明のメンバー。
わかっているのは髪をコーンロウに編み上げているということだけ。
ドイツにあるユーロポール( ヨーロッパ 刑事警察機構)のネットワークセンターに侵入した姿をユーロポール職員に目撃された。
他人を蹴落としてでものし上がりたい性格で、ジンに対抗心を燃やしている。
パート2へ続く!!
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